セサミンと青汁(ケール)のW効果で老化や生活習慣病を予防する!
青汁は健康食品の代表的なものとして知られています。しかし、一口に青汁と言っても、その主な原料には、ケール、大麦若葉、明日葉等さまざまなものがあります。
今回は青汁の原料として最もポピュラーなケールとセサミンのW効果で老化や生活習慣病を予防する働きについて詳しくお話したいと思います。
ケールとは?
まず、青汁の原料として最もポピュラーなケールについて簡単に説明します。
ケールとは?
ケールは、ヨーロッパ・地中海地方原産のアブラナ科に属する葉野菜の1種です。キャベツやブロッコリーといったお馴染みの野菜の原種です。
とても栄養豊富で、「野菜の王様」と呼ばれています。
ケールの栄養素
栄養豊富なケールには、次のような栄養素が豊富に含まれています。
・ビタミン類
・ビタミンA(β-カロテン)
・ビタミンC
・ビタミンE
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB6
・ナイアシン
・葉酸
・パントテン酸
・ミネラル類
・カルシウム
・カリウム
・マグネシウム
・食物繊維
・カロテノイド類
・ルテイン
・β-カロテン
・その他の成分
・メラトニン
ケールの健康効果
栄養豊富なケールにはさまざまな健康効果があります。
・老化を予防する
・血圧を下げる
・中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす
・血糖値を下げる
・肥満を予防する
・目を保護する
・美肌をつくる
・便秘を改善する
・快適な睡眠をサポートする
・ストレスを緩和する
・免疫力を高める
このように素晴らしい健康効果があるケールは、セサミンと一緒に摂ると、W効果でさらに効果的に老化や生活習慣病を予防します。
セサミンとケールのW効果で老化を予防する働き
セサミンとケールはW効果で老化を予防します。
老化とは?
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まず、老化について簡単に説明します。
私達の細胞は、活性酸素等によってDNAが修復できない程に傷つけられると、がん化を防ぐために、それ以後の細胞分裂を停止します。こうして、細胞分裂を停止した細胞を老化細胞といいます。
この老化細胞は、DNAが酷く傷ついているために、通常の細胞に比べると、機能が低下しています。それゆえ、老化細胞が増えていくと、私達の体の機能が全体的に衰えてしまいます。これが老化です。
老化の原因、活性酸素とは?
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このように老化と活性酸素は深く関係しています。
活性酸素は、元々は私達が呼吸によって体内に取り込んだ普通の酸素です。この普通の酸素が細胞のエネルギー生産等に伴って、約2%程度の割合で活性酸素に変わります。
ところが、こうして普通の酸素から変わった活性酸素は、普通の酸素と比べると、電子の状態が不安定で、強い酸化力があります。それゆえ、免疫系では、ウイルスや細菌等の外敵と戦う強力な武器になります。しかし、その反面で、私達自身の体をも酸化させて、私達の体にさまざまな害を与えます。
例えば、血液中の脂質を酸化させて、動脈硬化の原因になったり、皮膚の細胞を酸化させてダメージを与え、シミの原因になったりします。
セサミンの抗酸化力
この活性酸素に対抗する力が抗酸化力です。
セサミンは、小腸で吸収された後、門脈を通って直接肝臓に届き、肝臓で代謝されることによって、次のような優れた抗酸化力を発揮するようになります。
・活性酸素を発生させる酵素、NADPHオキシダーゼの働きを抑えて、活性酸素の発生自体を抑制する
・不足した電子を与えて、電子の状態を安定させ、すでに発生した活性酸素を速やかに無害化する。
ケールの抗酸化力
そして、このような優れた抗酸化力はケールにもあります。
まず、ケールに豊富に含まれるビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、いわゆるビタミンエース(A・C・E)には優れた抗酸化力があります。
また、ケールに豊富に含まれるβ-カロテンは、私達の体内でビタミンAに変化して、ビタミンAと同様の働きをします。
さらに、ケールに豊富に含まれるルテインにも、ポリフェノールの1種として、優れた抗酸化力があります。
こうして、セサミンとケールは、優れた抗酸化力によって、W効果で、細胞のDNAを活性酸素の害から保護して、老化を予防します。
セサミンとケールのW効果で生活習慣病を予防する働き
セサミンとケールは次の3つ働きで生活習慣病を予防します。
内臓脂肪型肥満を予防する
内臓脂肪が過剰に蓄積して、内臓脂肪型肥満になると、動脈硬化が進行して、さまざまな生活習慣病のリスクが高まります。セサミンとケールは、W効果で、内臓脂肪型肥満を予防して、動脈硬化を予防します。以下、詳しく説明します。
内臓脂肪型肥満と動脈硬化
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まず、内臓脂肪型肥満と動脈硬化の関係から説明していきます。
脂肪細胞が分泌するアディポサイトカインには、動脈硬化を促進する悪玉アディポサイトカインと、動脈硬化を抑制する善玉アディポサイトカインの2種類があります。
通常、この2つは脂肪細胞から上手にバランスを取って分泌されています。ところが、内臓脂肪が過剰に蓄積して、内臓脂肪型肥満になると、脂肪細胞の機能に狂いが生じます。すると、このバランスが崩れて、悪玉アディポサイトカインの分泌が増え、逆に、善玉アディポサイトカインの分泌は減ってしまいます。
こうして、内臓脂肪型肥満になると、動脈硬化が進行します。
セサミンとケールのW効果で内臓脂肪型肥満を予防する働き
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これに対して、セサミンは、遺伝子レベルで関連する酵素に働きかけて、肝臓における、脂肪酸の分解・燃焼を促進し、また、脂肪酸の合成を抑制します。
こうして、中性脂肪を減らし、内臓脂肪型肥満を予防します。また、このような内臓脂肪型肥満を予防する働きは、ケールにもあることが実験的に確認されています。
メタボリックシンドローム(以下メタボ)またはメタボ気味の人、80名に青汁(表1参照)を毎日8週間飲んでもらい、血液検査等をおこないました。するとその結果、腹囲(内臓脂肪)が有意に減少していることが確認されました。
表1:飲んでもらった青汁の内容
粉末タイプのケール青汁 1日当り、2包、合計14g こうして、セサミンとケールは、W効果で、内臓脂肪型肥満を予防し、動脈硬化を予防します。
血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす
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血液中の中性脂肪やLDLコレステロール(以下、悪玉コレステロール)が増え過ぎると、血液がドロドロになって、動脈硬化が進行します。
これに対して、セサミンは、前項で説明した通り、肝臓における、脂肪酸の分解・燃焼を促進し、また、脂肪酸の合成を抑制する働きがあります。これによって、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らします。
また、セサミンは次の3つの働きで、特に血液中の悪玉コレステロールを減らします。
・コレステロールの合成を促進する酵素、HMG-CoA還元酵素の働きを抑えて、肝臓におけるコレステロールの合成を抑制する
・生体内のコレステロールの移動に関わるタンパク質、ABCG5/ABCG8の量を増やして、胆汁へのコレステロールの排出を促進する。
・小腸におけるコレステロールの吸収を抑えるまた、内臓脂肪型肥満の予防のところで紹介した、青汁(ケール)に関する実験やその他の実験によって、ケールにもこのような血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす働きがあることが確認されています。
こうして、セサミンとケールは、W効果で、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らして、血液をサラサラにし、動脈硬化を予防します。
血圧を下げる
血管内皮細胞が分泌するNO(一酸化窒素)には血管、特に血管の99%を占める毛細血管を緩めて広げ、血圧を下げる働きがあります。
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ところが、このNOは、活性酸素に弱く、活性酸素によって酸化されると、その働きを失ってしまいます。
これに対して、セサミンは、その優れた抗酸化力によって、活性酸素の害からNOを保護して、血圧を下げます。
また、ケールに豊富に含まれるビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ルテインも、優れた抗酸化力によって、活性酸素の害からNOを保護して、血圧を下げます。
そして、このようなケールの血圧を下げる働きは実験的にも確認されています。
前述した青汁(ケール)の内臓脂肪型肥満を予防する働きを確認した実験では、同時にケールの血圧を下げる働きも確認されています。
こうして、セサミンとケールは、優れた抗酸化力によって、W効果で血圧を下げます。
まとめ
では、最後に今回のお話のポイントを簡潔にまとめておきましょう。セサミンとケールはW効果で次のような働きをします。
・老化を予防する
・生活習慣病を予防する
・内臓脂肪型肥満を予防する
・血液中の内臓脂肪やコレステロールを減らす
・血圧を下げる
青汁のなかには同時にセサミンを配合したものもあります。是非、上述したようなセサミンとケールのW効果を上手に活用していただけたらと思います。