セサミンを含む食品にはどんなものがある?
ゴマに豊富に含まれるポリフェノール成分、セサミンには老化や生活習慣病の予防等さまざまな健康効果があります。積極的に食生活に取り入れたいと思っている方も多いことでしょう。
セサミンはゴマに多く含まれることで有名な成分です。そのため、ゴマ以外にゴマ加工品からもセサミンを摂ることができます。
ちなみにサンショウの樹皮やイチョウにもセサミンは含まれていますが、私たちが普段口にするものではゴマにしか含まれていません。
ゴマ
セサミンはゴマに豊富に含まれています。当然、ゴマからも摂れます。
しかし、セサミンがいくら豊富に含まれるとは言っても、ゴマには1%未満しか含まれていません。とても希少な成分なのです。
そのため、セサミンの一日当たりの摂取の目安量(10mg)を摂るためには、ゴマ3000粒を摂らなければなりません。これは相当な量です。
ところで、セサミンは食品に含まれる栄養素です。お薬ではありません。そのため即効性はありません。効果を実感するためには長期間毎日コツコツと摂り続ける必要があります。しかし、3000粒もの大量のゴマを長期間毎日摂り続けるのはとても大変です。
しかも、問題はこれだけではありません。実は、ゴマは硬い外殻に覆われていて、セサミンの吸収率はあまり良くありません。ほとんど吸収されないという話すらあります。
この問題を解決するためにはゴマを擦らなければなりません。しかし、長期間毎日3000粒もの大量のゴマを擦り続けるのは大変な手間です。
擦りゴマ
では、市販の擦りゴマはどうでしょうか?市販の擦りゴマなら最初から擦ってあります。
しかし、市販の擦りゴマには次のような問題点があります。
・擦ってあるために、酸化が早く、セサミンの劣化が早く進みやすい
・同じく擦ってあるために、早く使い切らないと、しけたりして、味が落ちてしまう
そして、擦りゴマにはさらに重大な問題があります。それはカロリーの高さです。ゴマはその約半分が脂質のために意外と高カロリーなのです。擦りゴマと他の高カロリー食品のカロリーを比べてみましょう(表1参照)。
表1:代表的な高カロリー食品の100g当りのカロリー
擦りゴマ | 約600kcal |
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ポテトチップス | 約550kcal |
チョコレート | 約550kcal |
ショートケーキ | 約350kcal |
ご飯1杯(約140g) | 約230kcal |
実は擦りゴマは代表的な高カロリー食品であるポテトチップスやチョコレートよりも高カロリーなのです。
このように高カロリーな擦りゴマを大量に長期間毎日摂り続けることには大きな問題があります。
ゴマ油
続いて、セサミンを含む食品としてあげられるのはゴマ油です。上述したように、ゴマの約半分は脂質で、ゴマは食用油の原料としてよく使われます。
ゴマ油には2種類あります。焙煎ゴマ油とゴマサラダ油です。
焙煎ゴマ油は濃い焦げ茶色をしていて独特の風味があります。これに対して、ゴマサラダ油は無色無臭で普通のサラダ油と変わりません。焙煎ゴマ油の独特の風味が苦手な方には癖のないゴマサラダ油がおススメです。いずれもセサミンがたくさん含まれています。
しかも、ゴマ油は製造過程で原料のゴマが完璧に擦り潰されているためにセサミンの吸収率の点では全く問題がありません。
しかし、セサミンをゴマ油から摂ろうとすると、大きな問題が一つあります。それはゴマ油のカロリーの高さです。
ゴマ油のカロリーは100g当り約920kcalもあります。
このように高カロリーのゴマ油を大量に長期間毎日摂り続けることには大きな問題があります。
セサミンを健康のために摂る場合にはゴマ等の食品から摂ることにはさまざまな問題があります。そのため健康のためにセサミンを摂る場合にはサプリの活用が便利です。
やはりゴマやゴマ油は、その風味や食感を楽しむなど純粋に食材として楽しむのが正解です。